山行日 | 2019年5月3日(金)~5日(日) |
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山名・山域・県名 | 鳳凰三山:南アルプス |
目的 | 春山合宿 |
コース |
:5月2日 5月3日 5月4日 5月5日 |
メンバー | 9人(男性4人、女性5人) |
天気 | 3日晴れ、4日晴れのち霰と雷、5日晴れ |
交通手段 | 車2台 |
装備 | テント泊装備 |
入浴 | 韮崎旭温泉 https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/stay/p5_5064.html |
春合宿へ参加できる事に呑気にワクワクしていたが、直前になって膝痛に悩まされ出した。入会して早や一年、いろんな山へ行けて最近調子に乗ってたけど筋肉不足は誤魔化せなかったと反省。これも今回の課題に追加して、この膝と最後までしっかり歩こうと思った。この課題を達成出来たら、将来少々体に難を抱えても山を諦めずにずっと行ける気がするから。
雪上のテント泊は初めてだ。パッキングで悩んだ挙句、厚めロングマットと圧縮袋とダウンの上下を購入した。決して「社会人なら快適さは金で買え」という店員さんの名言に乗せられた訳ではないがちょっとだけ乗っかった。
食事当番も初めてのことだ。夏縦走の皆さんの重そうなザックの記憶、あの時食事を用意してくださった諸先輩の工夫と手際に脱帽した事をもう一度思い返しながら二人で献立の相談をし食材を準備した。担当するのはまだ疲労度100パーセントになる前の一日目となったが使うはずの野菜を鍋に入れ忘れた。山でおっちょこちょい度が上がるのは空気が薄いからだろうか。そこは皆さんに助けられ、用意した食材は無事に次の日皆さんのお腹に入った。
夜叉神から清々しい樹林を歩く。展望が開けると左手に雪を被った美しい北岳・白根三山、右手に富士山!の絵に描いたような姿。なんと豪華なルート!360度どこを見ても素晴らしい。それぞれの歓声が上がる辻山の大展望!リーダー、連れて来て下さってありがとうございます、と何度言っても伝えきれないくらい。軽荷の二日目は上を見て歩ける。深く蒼く、空というより明るい宇宙を思わせるような空に引き込まれるように足が進む。間近に見るオベリスクは現代彫刻みたいでカッコよかった。刻々気温による変化を感じながら雪を踏んだ。
テント撤収時、外に置いたザックが瞬く間に霜で白っぽくなるのを見、竹ペグが埋まったカチンカチンの氷を割りながら二晩眠った環境を改めて思い知った。快適とは言えないけれど、針葉樹の向こうのきれいな朝の空をテントから顔を出して見た瞬間は本当に特別だったし、先輩と飲む山ビールは旨かったからまた来るんだろう。そして夜の寒さに目が覚めたらまたちょっぴり後悔するんだろう。
みなさん、本当にありがとうございました。また一緒に山へ行ってください。
(U谷)
合宿では総合力が試される、これを実感しました。
・基礎体力
・歩き方
・装備の点検
・持ち物を最小限になるよう選び抜く
・軽量化
・天候や条件等の急な変更に柔軟に対応できる
・必要な物がさっと取り出せるような荷物の管理
・メンバーとのコミュニケーション
・食当としては、日中に失った塩分と水分を夕食で可能な限り摂れるように献立を考える
これらはいろんな条件下での山行を繰り返すことでその必要性を強く感じ、自分に合った形の方法を見つけることができると思うので、今後もたくさん歩きたいと思います。
(O濱)
今年の冬は雪が少なかった。GWには雪がなくなりピッケル、アイゼンを使った投降技術は必要ないと思っていた。
多くの参加者を募り喜ばしいことに春山登山初体験の参加者が4人も希望してくれた。
しかし、今年の気候は今までとは違い3月~4月にかけてまとまった雪が幾度も降り5月のGW前には例年並みの積雪量になっていた。
現地の状況を把握したかったので小屋に情報確認をしてみると結構チエーンスパイクのみで入山している人が沢山いる事が分った。
個人的にこの山には夏と厳冬期に登り、ある程度の地形も把握していたので軽アイゼンでも登れるだろうと思い決行することにした。
雪上テント泊は免れそうになかったので防寒対策が不十分では寒い思いをする事やGWの前半に天候が安定せず多くの遭難死亡事故のニュースが報道され、
春山初体験の参加者には思わぬ心配や不安な気持ちにさせてしまって申し訳なっかった。
しかし、山行当日には天候も安定した。4日に予期せぬ霙や雷はあったものの全体的には今年の春山合宿も好天候に恵まれた。
また、重い装備を担いで5時間歩くテント泊にもかかわらず全員が予定していた全ての行程を歩き切った事は大変喜ばしい事だった。
今回得た経験を糧にして次のステージにつなげていきたいと思う。
【雷が聞こえた時の対応・避難方法】
○カサをさしていたらたたみ、ザックにトレッキングポール、ピッケル、テントポールなど飛び出たものがささっていたら、外して手に持つ。
○上記の、落ちやすい場所にもしいたら、姿勢を低くして、なるべく低い場所に素早く移動する
○逃げる時は、みんなで固まらずに離れて逃げる
○雷と雷の間の5~10秒の隙に、姿勢を低くしてより安全な場所に移動する
○近くに山小屋があったら山小屋に避難する(内部では電気機器、壁から1m離れると良い)
○稜線に居たなら、窪地やハイマツ帯の中に逃げこみ姿勢を低くして待つ
○鎖場や鉄のはしごなどから離れる
○木の根本で雨宿りを兼ねて待つと側撃を受けることがあるので避ける
○近くに安全な空間がない場合は、木など高いもののてっぺんを45℃以上の角度で見上げる範囲かつ木の幹や枝から2m以上離れたところが保護範囲となる
(Y里)