山行日 2015年7月25日(土)
山名・山域・県名 経ヶ岳(1625.2m):越前
目的 個人山行(2009年年末にラッセルで挑み途中撤退した山を、季節を真逆にして再挑戦)、暑熱順応訓練
形態 日帰り山行
コース 7/25(土)
0:30福井県自然保護センター駐車場着、テント2張設営、
1:00就寝、4:00起床、各自朝食、テント撤収、移動=5:05奥越高原青少年自然の家前駐車、
5:15自然の家出発…5:50旧リフト下…6:45法恩寺林道…7:20アダムとイブの木…7:50保月山△(1272.8m)、岩尾根、木梯子道…8:50杓子岳、図根点…9:20中岳・(1467m)…9:40切窓…急登…10:30経ヶ峰、大休止、ツエルトでターフ、ヤブ漕ぎで△(1625.2m)、11:40下山開始…12:10切窓…12:30中岳…12:50杓子岳…13:30保月山…14:25林道…14:35分岐、南斜面のコース…14:50登山口着…15:05自然の家駐車場…15:30自然保護センター、N上車と分れる=16;20“みらくる亭入浴料(500円)”=福井IC=20:30京都着
メンバー CL:雅、S古、N上、М本、Y里syun
天気 晴れ
交通手段
装備 登山口泊用(テント、銀マット、シュラフ、個人マット)日帰り基本装備、暑さ対策、充分な水分、ツエルト
入浴 みらくる亭

今年3月総会の時点で出ていた7月下旬の白山行きの企画が、諸般の事情により実行出来なくなった。期待していた方もおられるであろうから、日程を縮小して白山と同じ越前方面の山に出掛けることにした。

 経ヶ岳は白山より古い火山で、稜線の南の大きな谷は旧噴火口の跡である。パックリと大きく開いた口はその縁に岩壁を連ねてはいるが、今は豊かな緑の詰まった谷である。今回のルートはその火口谷を南側に見降ろして、長い尾根筋を行く。

 実はこのルート、雅と俊さんは2009年12月27日にワカンラッセルして登っている。しかし、雪が重く深く、時間切れ途中撤退。杓子岳が撤退ポイントで、経ヶ岳頂上は遥か彼方だった。心残りがある。季節は正反対になるものの、この機会に上まで歩いておきたいという思いがあった。

久し振りの前夜発で車を走らせ、大野市六呂師高原の“自然保護センター”に駐車し幕営。翌日は暑熱対策の為、朝早い内から行動開始する事に決める。

 朝5時に動き出す。前回と同じルートで尾根に取り付こうとするが、積雪期とは勝手が違い道を探る事になった。やっと旧リフト下から登り始めると、三角山を越えた所で右からはっきりした道と出合い、無雪期のルートがこれだった事を知った。

 まだひんやりとした空気の中、森の中をゆっくり歩き林道に出る。ここまで車で上がる事ができるので、ここを基点とする人も多いらしいが私は前回のルートを辿る事にこだわった。保月山までを目標に先頭をS古さんに交替。ゆっくりペースを維持してもらう。振り返ると奥越高原がダイナミックに広がる。保月からはN上さんが先頭。杓子岳までのこの部分がルートの核心部で、火口縁の痩せ尾根が延びて長い木梯子が現れる。巨岩を巻く場面もある。前回ここでは補助ロープを出して確保して下った事を思い出した。雪のない今は、丸木階段を慎重に行く。

 杓子岳に立った。前回はここまでだった。ここまででもよく来たものだとつくづく感じた。そして、目を前方に向けると、樹林がなくなり笹肌となった尾根がまだまだ続いている。しかも経ヶ岳頂上直下はエグイ傾斜の登りである。雪があってはとても一日では到達できる山ではなかった。もうその事は忘れ、前後の遠望をたっぷり味わう事に専念する。

 杓子から中岳を経て切窓までは笹原の快適な歩き。先頭のМ本さんが花の写真を撮り撮り余裕で進む。そして、切窓からのラストスパートは俊さんにお任せする。約250mの急登。寝不足がここで堪えて、何度も立ち止まる。胸突き八丁を耐えて5時間強、漸くてっぺん(1625.2m)に到着した。

 絶景。足元には巨大な火口跡が開き、登ってきた中岳と杓子が牛の背中のように盛り上がっていた。荒島岳をはじめとする奥越の山々、そして白山の堂々とした姿が迫る。

 満点の景観は=直射日光。じりじりと気温も上がって来ていた。N上、S古コンビが、ツエルトとストックを使ってターフを張る。その日陰で昼休み。自分の装備を早速に活用して見事。雅、俊、М本は少し離れた△点経由で北峰・(1609m)を目指したが、余りに深い笹藪の為断念し、△点だけを確認した。

下りは単純に往路を戻るだけだが、3時間半かかった。寝不足と気温の急上昇がボディブローのように効いて来て、登りよりも長く感じた。

 季節は違えど、天気に恵まれて再挑戦を成功させることができた。改めて越前の山々の奥深さを知らされた。ワカンラッセルでの入山も諦めた訳ではなく、人海戦術か時間に余裕を持たせるかしてまたみんなで行きたいものである。

 今回、一面にお花畑という場面はなかったものの、少しずつ多くの種類の花を見ることができた。ここに、思い出すままに羅列しておく。

 シモツケソウ、オオバギボウシ、コバギボウシ、ミヤマオトギリソウ、カワラナデシコ、タテヤマウツボグサ、ササユリ、ニッコウキスゲ、クガイソウ、タマガワホトトギス、タカネニガナ、マルバタケブキ、ヤマアジサイ、コオニユリ、オカトラノオ、ツルアリドウシ、アカモノ、タカトウダイ、ノギラン、ヤブコウジ、ヨツバヒヨドリ、ミヤマカラマツソウ、等 
         ( 雅  記 ) 


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