山 行 日 2022年12月30日(金)~31日(土)
山名・山域・県名 燕岳:北アルプス、長野県
目   的 登り納め
形   態 小屋泊
コ ー ス  【29日】
宮城ゲート~観音峠~玉垂トンネル~有明荘~中房温泉泊
【30日】
中房温泉~第1ベンチ~第2ベンチ~第3ベンチ~富士見ベンチ~合戦小屋~燕山荘~燕岳△(2,763 m)~燕山荘泊
【31日】
燕山荘~燕岳△(2,763 m)~燕山荘~合戦小屋~中房温泉~宮城ゲートー安曇野IC-黒丸PA-京都東IC-解散
メ ン バ ー 4人
天   気 29日 雪
30日 晴れ時々曇
31日 快晴
交 通 手 段
装   備 冬山装備
入   浴 中房温泉

 

冬の燕岳最高でした。
厳しい寒さでしたがそこには凛とした冷たい空気の中、白い山々に青空に輝く樹氷!素晴らしい青空が広がっている景色に出会えました。
実は数日前燕岳の天気予報が良くなくて変更案も出ていて、でも晴れでなくてもいいから行きたいと決定した山行だったので天気がいい方に好転してくれて感謝です。
1日目は宮城ゲートから中房温泉までの林道歩き、2日目燕岳へアタック、3日目下山の行程です。燕岳へ登りはじめ朝日に照らされた木々の美しいこと。北アルプスの大きさを感じながら歩きます。
今のところ期待以上です。現地の予報はやはり曇り、登り口は晴れでも上は曇ってるだろうからゆっくり写真を撮りながらなんて言ってたのに、降りてくる人に聞くと上も今晴れてますよの一言で一気に加速するリーダー、晴れのお天気に間に合うように晴れてる山頂が見たいと必死で登りました。
予定より1時間ほど早い到着です。そのまま燕岳山頂も目指しました。
風は強いですが冬山の美しさに惹き込まれます。気温マイナスの世界も体感します。
空気が澄んで稜線がはっきりしていて、雪の被った山が樹木がとても美しい、空の色も風も自然を全身に受け止めてここにいられることに幸せを感じる時間でした。
槍が少しだけ流れる雲の間から姿を見せてくれる時がありこれもまた幻想的でした。
イルカ岩、メガネ岩も凍っています。風に飛ばされて来るキラキラした粉雪がとても美しかったです。燕岳山頂で4人で写真を撮ってそのあと燕山荘に戻りあったかいお部屋でゆっくり過ごしました。
夕方外に出ると夕日と雲間から顔を出す槍の写真も撮れてついている私たちでした。
でもこれだけじゃなかったんです。翌朝さらに素晴らしいことに恵まれました。4時に外に出ると満天の星空。ご来光、モルゲンロートに期待が膨らみます。八ヶ岳の右側に富士山が見えます。雲海が広がっています。昨日全体を見せてくれなかった槍ヶ岳もかっこいい姿を見せてくれています。
これ以上ないお天気です。天気の大外れにやった〜といった気持ちです。もう一度燕岳に登りたいという希望を聞いてもらって2度目の山頂を目指しました。
燕岳がピンク色に染まるモンゲンロートを途中から見る2人と山頂を目指す2人に分かれました。下の2人は雲海から上るまぶしい朝日、槍ヶ岳の上の空の色が美しく変化する一瞬を見逃さずに見れて感動!山頂に向かう2人は途中ピンク色に染まる岩肌を間近に見て、山頂では360度のパノラマ、朝日に照らされる絶景の雪山、感動の登頂となりました。冬の寒さの自然が作り出す美しい色に出会え、冬山の素晴らしさに魅せられました。前泊の中房温泉ではレトロな空間の中、湯舟ごとに源泉の異なる湯に浸かり癒されました。山と温泉がセットの素敵な年末の山旅になりました。
(O西a)

山登りを始めたのが1年と3ヶ月前、その2ヶ月後の11月にゼニーツのメンバーに加えて頂き、その後すぐに迎えた初めての冬には、山登り一年目から雪山を歩くという貴重な経験をさせて頂きました。

低山である程度雪山を経験すれば、誰しもが冬のアルプスへの憧れを抱くのではないでしょうか。
斯く言う私も御多分に洩れず、いつか厳冬期のアルプスにチャレンジしてみたいと夢見ていました。そこにあがってきた燕岳への山行企画。企画を目にした時、興奮して全身の体温が上がったのを今も覚えています。

まだまだ経験不足かと悩みながらも参加表明をし、リーダーから快諾頂いたのちは、まるで遠足を指折り数えて待つ小学生のような毎日だった私。しかし当然ながら子供のように浮かれてはいられません。今まで低山の雪山経験しかない私は、厳冬期のアルプスがどのように厳しいのか、想像しようにも体感として分からないという現実。未経験という障害を前に途方に暮れる場面もありましたが、未知の壁は常に乗り越えていくしかありません。先輩にアドバイスを請い、また自らも情報を集め、考えつく限りの準備をして山行当日までの日々を過ごしました。リーダーの『安全な登山は計画と準備が8割。登山のトラブルを防ぐカギは計画と準備にあります』という言葉を思い返しては、『果たして私は準備が整っているのだろうか?』と自問自答。思い返せば、出発前の段階からチャレンジが始まっていました。

期待と不安で入り乱れた心持ちで迎えた山行初日は、冬季は通行止めになっている宮城ゲートから中房温泉までの約13kmの車道をひたすら歩くというもので、これは今までの雪山経験で対応出来る範疇で、ホッと胸を撫で下ろしました。
やはり本番は、中房温泉から燕岳山頂を目指す2日目。年末年始は大勢の登山者で賑わうという事で、壮絶なラッセルは回避出来そうですが、私には未知の寒さが待っているのは確実です。
しかし今回は幸運な事に天候が申し分なく、樹林帯を抜けて稜線上に出てからも風は穏やかという、非常に恵まれた環境下で歩く事が出来、快適に登頂を目指す事が出来ました。

但し、燕岳山頂だけは事情が違いました。
百聞は一見にしかず。リーダーから伺っていた厳冬期のアルプスの厳しい寒さがそこに在りました。
ひとたび風が強まると、手袋を何重にも重ねているにも拘らず指先は感覚を無くし、iPhoneも誤作動を起こして反応しない。そのうち思考も鈍くなっていくのを感じました。
こうして知識として知っていただけのものを実際に体感し、経験として蓄えられた事は非常に有意義でした。翌朝にも再度山頂を目指しましたが、迂闊にも山荘にデポしたザックにゴーグルを忘れてしまい、私は山頂の再登頂を諦めて手前で待機しました。前日に山頂での寒さを経験していたからです。
何事も体験すると、予測がつくようになります。未知のものが既知になった事は、今回の山行で得た最大の宝物と言えるでしょう。

また初めての経験という点では、言葉では形容し難い美しさに触れる事が出来ました。
一年で最も美しいと評される12月から1月にかけての北アルプス。柔らかなフォルムの真っ新な雪や樹氷が青空に映え、宙に舞い上がる粉雪は太陽の光を浴びてキラキラと輝き、その後ろには雪化粧した急峻なアルプスの山々がどっしり静かに佇んでいる…美しさしか存在しない世界がそこに在りました。山行最終日には御来光に真っ赤に染まる富士山や八ヶ岳、そして念願叶って、人生初のモルゲンロートも拝む事が出来ました。ピンク色に身を染めたアルプスの女王・燕岳、そして槍ヶ岳を中心とした北アルプスの山々の姿は一生忘れる事はないでしょう。

また、今回初めて雪の結晶を見る事が出来ました。樹枝付角板型のその雪の結晶は、チラチラと完璧な姿で私の袖に降り積もり、しばらく私と共に過ごしました。目の前に広がる壮大な雪景色は、この小さな小さな結晶が気の遠くなる程集まって成り立っているのかと考えると、自然のスケールの大きさに圧倒されるばかりでした。

この山行計画もまた、リーダーが細やかな配慮をひとつひとつ積み重ね、片時も気を緩めずに計画を実行してくださったからこそ、これ以上にない素晴らしい山行になったと信じて疑いません。

2022年の登り納めの本山行は、ただ美しい思い出としてだけではなく、今後にも繋がる重要な山行の一つとなったと感じます。このような機会を提供してくださったリーダーと、各先輩方のお力添えには感謝でいっぱいです。本当に有難うございました。
(S野)

予定の山域は年末、天気が良くない予報。
行き先変更も視野に入れ前日まで天気予報と格闘した挙句、決められず参加者に相談。
燕岳に行きたいという強い意志が感じられたので決行する事にした。
29日は雪が降るので寒い車中泊を避けて朝7時、宮城ゲートに到着出来るように時間を調整。
運が良ければ晴れるかもしれない12/30~31を狙って山頂に立つ計画だった。
行ってみたら奇跡的な好天。北アルプスの女王様は私たちを最高の条件で迎え入れてくれた。
やっぱり晴れた冬山は良いね。
下山中の挨拶は「こんにちはー」から 「良いお年をー」になっていた。
(Y里)

 

 

 


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