ふ山行日 | 2022年1月29日(土) |
---|---|
山名・山域・県名 | 美山地区 白尾山(△749m) 京都府 |
コース |
かやぶきの里駐車場→西方向へ→P262地点から1本西の尾根に→ここから北西に伸びる尾根へ→稜線から西方向へ→白尾山→南方向に伸びる尾根にのり616→東方面の尾根→510地点から北に下山 |
交通手段 | 車 |
装備 | ザック 登山靴 アイゼン(6本爪以上)ワカン ヘッデン(予備電池も)地形図 コンパス 救急用具 雨具 ストック(スノーバスケット付) 着替え 防寒具 手袋(2双以上)行動食 非常食 飲料類<保温できる水筒> トイレットペーパー ゴミ袋 タオル 帽子 サングラス (ゴーグル) スリング1本 安環付カラビナ 携帯電話 日焼け止め バラクラバ ゲイター その他必要なもの |
入浴 | 河鹿荘 |
●所感
今年の冬は雪がたっぷり。京都府内で雪をワカンで楽しみつつ、ルートを探す要素も織り込んだ今回の白尾山企画。想定ルートを全員力で踏破できるか?どうも今週は降雪がなかったのであろうか!新しく降った形跡はあまりなく、雪が重い。少し苦戦しような予感がよぎるものの、今回のコースはコンパクトなので何とかなるだろうの思いと交錯する。
「北山の雪はいやらしいでしょう。」と会長のことば。雪質もそうであるが、倒木、急斜面、踏み抜き、すべてがいやらしい。そして今回、メンバーを苦しめたのは踏み抜き、植生が豊かにあり、あちこちに倒木となると、至る所に落とし穴ともいえる踏み抜きポイントがある。「うわ!!」「あちゃ!」ずぼっと深くまではまってしまうと、ワカンを装着している足は容易には地上に戻らせてくれない。そう、自力で脱出できないくらい、深く、複雑な踏み抜き。メンバー同士が互いに助け合いながらも急斜面を登っていく。やがて、主稜線との合流地点、尾根が分岐していることを確実に目視し、山頂を目指す。高度が上がると雪質は硬くしまったものへ変化し、歩きやすくなったため今までのタイムロスを大幅に取り戻し、予定の時間で白尾山に立つことができた。見晴らしよく白の静寂が見渡せ気持ちいい。
さて、下りであるが、想定ルートの尾根が眼下によく見える。深呼吸をするが如く、見える時に地形を頭にため込む。さて、後半戦のスタートである。尾根をつたい616地点付近に。この辺りは広くなっているので、周囲の地形と現場との一致感を確認しながら、616、次のピークまで進む。さて、ここからが今回のハイライト。510M地点から北に伸びる尾根にきちんとのれるのか!そのためには、手前にある尾根、谷、特に1つ手前にある大きな尾根を確認すること。これができればわかるはず。しかし、そろそろだよね、と思う場所にきても、地形図を示される大きな尾根らしきものがない。尾根はあれど、地形図のものと、現場のそれに一致感はない。うーむ、それでも先に進みながら大きな尾根分岐までやってきた。ここは、どこだろう?確実な存在である送電線、見えた送電線と自分たちがいる場所との距離感、尾根の方向、形、そこまでに歩んだろう時間、いろんな情報を総動員して、下山ポイントであろうと仮説立てし、少し降りては、隣の尾根との位置関係、見えた送電線との距離感(近づいているのか、遠ざかっているのか、)などをきめ細かに検証しながら、少しづつ確証を得ていく。うん!ここだろうね。
「山は広く歩け」冒険家、服部文祥さんのことばらしい。服部さんの冒険スタイル、食事は現地調達。道だけ見てても食料はない。自ずと広く見ることがたいせつになる。
我々の山行にも相通じると会長。「広く見て観察すること」地形もそう、植物も、自然も、山を丸ごと楽しむための極意は、「観察する」「見ること」だと。
さて、我々の山行に話を戻すと、相変わらず踏み抜きに悩まされている。おそらくメンバー累計数十回でしょうか?ここまでくると、まるで地雷を避ける兵士のように、慎重に慎重に歩を進めるため、下山の割には時間がかかっており、想定よりかなりのタイムオーバーであったが、最後の最後に再び時間を稼ぐことに。
急斜面のシリセード!雪面スライダーよろしく!各位の思いをのせて雪に1本の筋をつけていく。早い!楽しい!子どもに戻れた瞬間でもあったが、たったひとり雪面で悶絶する羽目になってしまった。地面から悪戯っぽく出ていた小さな切り株に●●●が撃沈!「ストックでブレーキかけて気をつけて降りるんだよ」と言っている会長!まさか会長が、、、。
●学びのポイント
今回悩まされた踏み抜き、、。
踏み抜きにできるだけ合わないためには?
尾根芯を歩くこと、植生が見えている場所を避ける
もし、踏み抜いたら?
雪を掘り、ワカンのエッジを持ち上げてあげる。いたずらに雪を掘るのではなく、ワカンを手繰り寄せ、引き上げる。もちろん、かかとからね。
その、ワカン!緩んでくることに悩んでたメンバーが、、。
紐の通し方は、内側から外側へ。末端処理は確実に。
シリセードの制動はストックで。斜めに持ちブレーキをかける。足で止めようとすると思わぬ怪我につながる。
原則、行動中は薄着で、休憩中は厚着で。また、休憩時は風に当たらない場所を選ぶ。
ブドウ糖は吸収性の早い糖質(エネルギー源)ラムネでもいい。緊急時の低体温を避けるための一手段として歯茎にブドウ糖をすり込み、食事性熱産生に期待する方法もある。