山行日 2014年10月26日(日)
山名・山域・県名 横山岳 (1131.7m)
目的 湖北の紅葉を探勝。 最近開かれたルートで、名峰の横顔を窺う
形態 日帰り山行
コース 6:40八条口=7:15山科駅前=7:30名神草津PA=木之本IC=8:50余呉町菅並東バス停、9:10出発…9:25大ヒノキ…9:50林道…10:05登山口…10:25△(373.0m)…11:00ケヤキ広場…12:05720m辺り…13:15~20石灰岩露頭~天狗の森<15分>…14:10西峰…14:25横山岳△(1131.7m)<20分>~三高尾根~15:55鳥越…16:05くるみ谷分岐…17:00林道…17:20菅並東バス停駐車地着=木之本IC=多賀SAレストイン多賀、入浴料550円=草津PA=京都東IC=20:10八条口 
メンバー CL:雅、О西、T崎、N泉、N上、М本、Y里syu
天気 晴れ
交通手段 公共交通機関
装備 日帰り基本装備
入浴 無し

 前週(10月例会、登山学校)に続いてこの週末も天気に恵まれそうなので、もっと紅葉の透過光を浴びる機会を作りたいと企画した。急仕立てにも拘わらず7名も集まった。

 湖北の名峰:横山岳は、特に春の時季の“スプリングエフェメラル”で名高く、白谷ルートや東尾根ルートで多くの登山者を迎え入れる。以前ゼニーツの例会で残雪期に入った時には、東尾根ルートから東峰に立ちホッとしてすぐ雷雨に急襲されて逃げ下ったことが記憶にまだこびり付いている。今回は、最近切り開かれたという西尾根を利用して登る事にした。自然林の奔放な色づきが楽しめるはずだ。

 出発点の大ケヤキから、“余呉トレイル詳細マップ”に記載されているルートを探る。ところが白谷川沿いの道は廃道同然で、伸び放題の下草を掻き分けて進む。後からネットで調べると、入口の水道施設の建物の横に近道の道標があったようだが見落としてしまったらしい???。これは私のミス。林道に上がって尾根先端から山道に入るといきなりの急登で、踏跡も薄い。373△を確認して先頭を交替する。最近自ら読図の訓練もし、ルートを見極める事に面白味を覚えた仲間たちが増えて心強い。

 道は150m程の急登と短い平坦地が交互に現れるような行程で、穏やかではない。足元もまだ踏み熟されてはおらず、常に爪先上りでふくらはぎに堪える。どこを歩いても好いような漠然とする部分もある。テープは心細く道標も無い。私がトレイルマップから予想していたよりもずっと未開発の道だった。一般ルートクラスに成長(と言っていいかどうかは?)するには、これから大勢の人間に踏まれなければならないだろう。ただ、登山の為に利用する道が全て整備されなければならない、とは私は思わない。(この辺は韓国の考え方とは違う日本独自のものか)“人が抗う対象”が残っている方が、登山という行為らしいのではないかとも思う。いずれにせよ、山の道を整備するというのは並々ならぬ労力が要る事で、このルートを開かれた余呉トレイルクラブの方々には頭が下がる。要は、我々が親しむ自然を我々がどのようなかたちのまま保存し親しみ続けるか、また、登山はあくまで自己責任か、という事に突き当る。

 そんな状況で、前半は足元だけを見て歩く事が多かった。ケヤキ広場を過ぎて喘ぎながらも顔を上げるといつの間にか黄葉に囲まれていた。特に顔の位置にあるクロモジの黄色が鮮やかで、眩しい程だった。紅葉も見事だったが、私にはミスミソウを直に見られたことが感動だった(勿論葉っぱだけ)。やっぱり春に来なければならない。

 頂上では、物置小屋の屋根を利用した展望台に皆恐る恐る乗って、展望に万歳。既に3時近くになっており長居はできず下山にかかる。三高尾根も強烈な急坂ながらよくよく踏まれた道で、西尾根とは全く“道の顔”が違う。降り立った鳥越では、本当に鳥の群れが東から西へ峠を越えて行くのが間近に見られ納得する。計画では大風呂敷を広げて、向かいの墓谷山に立つ事も考えていた。しかし今回それは諦めた。クルミ谷から菅並に下る分岐にも道標は無く、ここしかないと判断した枝道を下る。それまでとは一転して植林帯に入り、道はジグザグで林業作業道のようである。降り立った小市川を二度程渡渉して行くと、造成中の林道に出た。留め置かれたユンボの脇を通る。駐車地に戻るともう薄暗くなっていた。行動時間約8時間。皆よく辛抱してくれました。

 いつもながらの即興的な山行だったこともあり、今回は体調の準備不足のメンバーに遅れが出た。そんな状況で荷物を分担して持つという声が皆から自然に挙がったのは嬉しい。また、そんな状況でも当れば飴チャンのご褒美付きの“標高当てクイズ”で楽しく歩けたのも嬉しい。     

 (雅 記)


ページトップへ戻る