講習日 2023年5月28日(日)
山名・山域・県名 皆子山・京都北山
目的 読図技術の向上
形態 講習
コース 北山修道院ー819−889ー926ー皆子山山頂(ピストン)
メンバー 講師2人 講習生2人
天気 曇り
交通手段
装備 日帰り基本装備、多めの水分、雨対策

受講生の感想

【H原感想】 I本さんとY田mさんによる読図講習に参加するのは、4/29に続き2回目。前回は受講生4人だったが、今回はたった2人でほぼマンツーマン。私事だが、2013年春からガイド本『関西日帰りの山ベスト100』だけを手掛かりになんちゃって登山を始め、2回目にして大岩岳(神戸市)山頂からの下山時に道迷いして泣いた経験がある。受講前からドキドキだったが、「間違えたらラッキーだと思って」と、ホッとする言葉で実践スタート。「先ずは登山口を見つけてください」こんな初歩的なことすら、3年前に燕岳で、予定していた登山口を素通りし、途中で間違いに気づいたにも拘わらず引き返さず進んだせいで、滑ったら死ぬような雪渓トラバースに出くわした経験があるだけに、心の中で大きく大きく頷いた。山岳遭難のうち、道迷いは40%と最多を占めている。GPSが使えない場面も想定し、風景を観て「地形を読む」ができなければ、現在地は確認できないし命を守れない。先読み→ルート維持→現在地の把握 このナビゲーションサイクルの繰り返しの山行。「今どこに立ってると思う?」と各ポイントで尋ねられ、その判断の根拠について問われる。地図で川幅が太い方が下流。地図上の尾根のふくらみ具合の形によって、実際どの尾根かを見極めて特定する。10m未満の隠れピークの存在。谷の形が、台形っぽいか、とんがっているか。進行真正面に、空が見えるか見えないかで、尾根が終わるのか続くのかを知る。何本目の尾根か、何本目の谷か。谷の底が見えてるかどうかで、谷の深さを読む。谷線や尾根線が、どの方向にふれてるか、カーブしてるか。尾根の横顔は近すぎると見えない、離れてないと確認できないから手前の方から捉える。ピストンコースの場合、登り時に、振り返り景色を頭に入れておく、もしくは写真に撮っておく。地形図上で歩くルート線が直線で描かれていたとしても、実際にはカーブしていたりする。チェックポイントを結ぶ直線の角度によって場所を特定する等々、とにかく終始ぼんやりとは歩いていられなかった6時間余り。判断材料の情報量が多すぎて処理が追い付かず、カラダも疲れて集中力が途切れた時、あろうことか「もうメンドクサイ!」とつい本音を吐露してしまった。ごめんなさい。思い込みが激しい方向音痴の私に、懇切丁寧に細部にわたり助言して頂いたのに。冷静な今は感謝しかない。ナビゲーション技術が身についたら、いつか読図山行が楽しめる日が来ると期待したい。が、まだ修行の身。覚えも悪いので今後も読図山行には極力参加したいと思う。どうか懲りずに、ご指導のほど、改めてよろしくお願い申し上げます。  

 

【Mなみ感想】 5月28日読図講習登山、皆子山は京都市左京区と滋賀県大津の境に位置しており標高972mと京都府最高峰である。今回の読図登山は二度目の参加であった。事前に渡された地形図に尾根、谷線を引き予習して地形を読んでみるが赤の尾根線、青い谷線を引きすぎてとても見づらくなってしまった。尾根、谷線は重要なポイントだけに引けば良いのだと知る。当日は登山口付近で見えている景色を地形図と照らし合わせ現在地を確認、いきなりの急登から始まった。しばらくは現在地の確認、ルートの把握先読みの繰り返しで少しずつ進み、途中で「下山の時に迷い道をするのでこの白い花咲く大きな木を覚えて置いて下さい。」と言われたので全員で振り返り確認を行う。内心同じルートの下山なら迷わないだろうと安易な考えでいた。淡々と登る長いコースは辛い。なだらかな坂に差しかかったところで現在地を確認するが地図上の迷子になっていた。ここで地形図を地面に置き整置、辺りを見渡し地形を確認、そしてルート確保する。此処からは読図受講者2人で先読みをして先頭を歩くことになった。目標物の無い山の中、尾根、谷、コンパスを頼りに探検隊気分で次のピークを探す。しかしピークとピーク間にあるコルには気づかず通り過ぎていることもあった。大きく90度曲がる分岐では尾根を間違える事なく進む事が出来、ここでとても素敵な景色(原頭部→谷の最上流 尾根が複雑に交差し浅めの谷が多数出来ている地形)に出会えた。それからしばらくは尾根を外さずに進んでいたつもりだったが進行方向正面にみえるはずの皆子山が左手に見えている。(あっ⁉間違った…)現在位置を確認するが2人の現在地の認識がずれている。2度目の迷子に。地図上の現在地ポイントは指差し押さえて離してはいけない、と教わる。帰りは登って来た時と同じルートで下山する。登りの時に両脇に伸びた尾根を確認しながら通ったルートであったが、それを見落として帰り道を見失い分岐で佇んでしまった。間違いを確認するためにまた登り、やり直し。登りと同じルートで下山しているのに目の前の景色が違って見える。やり直しはあったが、無事下山する事が出来た。

読図講習で学んだ事   

山では自分の位置を地図上で常に認識しながら歩く事。そしてこれから歩く道がどんな道なのかを地図から読み取る(=先読みする)事の重要性を学ぶことができた。

 

 

 


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