山行日 2022年7月23日(土)
山名・山域・県名 安曇川水系 白滝谷   比良山地、滋賀県
目的 沢登り
形態 日帰り山行
コース 葛川坊村市民センター駐車場‐牛コバ – 白滝谷林道終点‐入渓 – 白石谷出合 – クルミ谷出合 – 夫婦滝 – 御堂 – 遡行打ち切り – 林道を坊村へ引き返す
メンバー

女性3人

男性1人

天気 曇り時々晴れ
交通手段 車 3台
装備 日帰り沢登り基本装備、ロープ30m
入浴 なし
 
観測史上最速で梅雨が明けた。
夏だ!沢だ!お出掛けだ!
そう思っているところに「サクッと白滝谷に沢登り行きませんか?」とお誘いを受けた。
今シーズン初の沢登りを7月3日で計画するも、連日の豪雨により止む無く中止。
7月23日に日を改めて4名の仲間が集まった。
8時00分:葛川坊村市民センター駐車場に車3台で集合。
当日の予想最高気温30℃曇天時々晴れ。
水量多めだが全員の士気高く決行を確認。
出発前ミーティングで装備・体調・遡行図で行程を確認した。1人は、おニュー靴が輝いているぞ。
8時30分:登山ポストに登山計画書投函→出発→遡行終了目標の夫婦滝を目指す。
9時25分:牛コバ林道終点付近でメンバーの1人に沢靴ソールの剥離が発生!予測し難いアクシデント。
相談のうえ、まだ、林道歩き行程なので、単独で引き返すことは比較的安全という事で、残念ながらここで1人離脱し、3人での計画続行を決断した。
しかし、ここで問題発覚。車3台で分乗した為、離脱するメンバーの車中に、遡行を続行するメンバーの荷物が積んである。今から皆で駐車場に戻り荷物を積み替える時間は無い。さあ、どうする。
そこで、遡行続行メンバーの車の鍵を離脱するメンバーに託し、荷物積み替え後、鍵は「内緒」の場所に隠しておく事にした。はたして下山後、車は無事か?鍵は見つかるか?ドラマチックになってきた。
9時50分:3人は入渓点に到着。
比良の沢は、何度来ても苔むして、しっとりと薄暗く、常に緑のサングラスを掛けている様な、独特の空間に包まれる。鈴鹿の明るいイメージの沢とは対象的だと、いつも感じる。今日もやっぱり濃い〜緑色。
9時53分:待ちにまった今シーズン初の一歩を踏み出す。昨日までの連日の夕立豪雨の影響で水量は多め。午前中の曇天では少々寒いかもしれないと恐る恐る入水したが「全然大丈夫。心地いい。やっぱり楽しい。」ニヤニヤが暫く止まらない。
3人共久し振りの沢登りなので、比較的難易度の低いルート選択で、感覚を取り戻すべく、ゆっくりペースを意識して進む。全員力強く安定した遡行で、次々に岩と滝をクリアしていく。
遡行中は、沢装備や沢用語の話をしながら、持参した文献を参考に進む。文献には「左岸右岸」と「左側右側」の呼び方を織り交ぜて書かれているので、意味を理解して使い分けないと、左右方向が正反対になるので、方向を伝達するときには、発信する側、受ける側とも意識して注意すること等々、おさらいしながら進む。
12時50分:本日一番の難所。8m直瀑(白滝)に到着。大量の水が轟音をたて深い釜に落ち、行く手を阻む。迷わず左岸に高巻く事で合意。極力緩斜面をトラバースするため適所とおぼしきポイントまで登ったものの、これが判断ミスだった。緩斜面かと思いきや目の錯覚だった。高度を上げ過ぎた為、滑りやすく危険な急斜面を下降し戻る事になってしまった。何とか釜まで戻り、じっくり辺りを見渡すと、地形の弱点が見えてきた。少し慎重さに欠けたと反省した。
無事、8m直瀑(白滝)を高巻いて通過。メンバーの1人を泥だらけにしてしまい申し訳ない…。しかし、ここは天然の洗濯機が一瞬で綺麗に泥を洗らい流してくれて一安心。
ここまで来れば後半戦。美しい滝を楽しみながら、他の2つのパーティーと抜きつ抜かれつ進む。
13時40分:クライマックス2段5mのチョックストーンを越えると、目前に2段2条18mのラスボスが立ちはだかる。30mロープを出して遊ぼうと思ったが、時間が遅かったのと、多人数のパーティーと重なった事もあり、今回は直登せず、左岸を巻いた。次に来る時は、登攀道具を駆使して安全に滝登りを楽しみたいと思う。
14時05分:本日の終点目標、夫婦滝の不動明王を無事に拝むことが出来た。
14時20分:遅い昼食を兼ねて大休止。その後、下山は登山道を降る。
17時00分:駐車場に到着
離脱メンバーに託した車の鍵は、無事、「内緒」の場所に潜んでいた。
今回の思うこと。
・靴の応急修理についての備えを再確認する良い機会になった。過去に先輩の山行報告で、山行中にワカンの応急修理に常備している結束バンド(タイラップ)を使用されたとの報告が思い出される。私も若い頃からラリー競技中のマシン修理に、結束バンドには何度もお世話になった。この汎用性が高く、軽くて強い超便利な結束バンドは、登山の補修ツールとしても常備している。今回の様な沢靴の応急補修に結束バンドが使用できないか想定した。ソール剥がれによるメンバーの離脱は残念でしたが、応急修理法を再検討する貴重な切っ掛けとなりました。
・8m直瀑(白滝)高巻きの失敗に思う。危険箇所や、分岐、気候の急変等々の変化点や要所を敏感に捉え、メンバー全員で変化点の確認と行動の意思疎通をするが、今回は、結果不十分だった。今後に活かす。
・今回始めて沢登りをご一緒させて頂いたメンバーが有りました。とても嬉しかったです。今後も、多くの方と沢登りの機会が持てるよう、安全確保を主眼にした備えを勉強したいと思いました。
・下山時間が遅くなった。留守本部をお願いしたメンバーには心配をお掛けした。時間配分の精度を上げる課題を感じた。
・やはり、暑い夏には、沢登りは適している。爽快でした。
(O西K)

 

 

 

 


ページトップへ戻る