| 山 行 日 | 2026年1月31日(土)〜2月1日(日) |
|---|---|
| 山名・山域・県名 | 鬼ヶ岳(標高532.3m)、日野山(標高794.2m) |
| 目 的 | 雪山登山・冬の避難小屋泊を通じた 雪山・冬山の基礎知識と技術の習得 |
| 行動 |
【1日目】 【2日目】 ②日野山 8:30日野山駐車場 |
| 交通手段 | 車2台 |
| 天気 | 1日目:曇りのち晴れ 2日目:みぞれ |
| 装 備 | 〈日帰り登山装備〉 ・ワカン ・軽アイゼン ・ストック(スノーバスケット) ・ミドルカット以上の登山靴 ・上下雨具またはハードシェル ・手袋(替えの手袋も)インナー手袋➕アウター(低山のためテムレスでも可) ・耳が隠れる帽子、ネックウォーマーなど ・防寒着 など ・ヘッドランプ(必須) ・コンパス、地形図 ・行動食2日分、飲料 〈避難小屋泊装備〉 ・シュラフ ・銀マット(あれば床からの冷え防止になる) ・テントマット(あれば床からの冷え防止になる) ・食器、カトラリー ・濡れた時の着替え など 〈共同装備〉 |
| 参加人数 |
8人 |
| 宿 泊 | 鬼ヶ岳避難小屋 |
大寒波の雪山合宿!鬼ヶ岳&日野山への挑戦
大寒波の襲来で、福井方面は大雪との予報。「雪があるかどうか」の不安は一転、「雪がありすぎて困るのではないか」という不安に変わった。
登山口まで車でたどり着けるかどうかも懸念されたが、検討の結果、福井遠征を決行。
初日は駐車場までの除雪状況を確認しつつ、まずは鬼ヶ岳へ、翌日に日野山へ登る計画を立てた。
1日目:鬼ヶ岳(カントリーコース)
駐車場の混雑とゲートの除雪
日野山から車で20分ほどの距離にある鬼ヶ岳。
登山口に近づくにつれて路肩駐車が目立ち始め、嫌な予感が的中。駐車場は除雪されていたものの、すでに満車状態であった。
「今日は鬼ヶ岳に登って小屋に泊まるだけ。スタートが遅れても山頂に着けば良い」と気持ちを切り替え、登山靴を履くなど準備をしながら空きを待つこととした。
1時間ほどで無事に駐車でき、いざ出発。しかし、ここからが試練の始まりであった。
カントリーコースへ続く鳥獣ゲートが雪で半分ほど埋まっており、まずはスコップで雪を掘り起こす作業からスタート。
「雪山登山にはスコップが必須装備」だと、初手から痛感させられた。
約6時間のラッセルとワカンの威力
ゲートを抜けると、カントリーコースは完全なノートレース(足跡なし)。
膝下だった雪は標高を上げるにつれて深くなり、ついに男性の腰ほどの深さに達した。
ここでワカンを装着。
「ワカンやアイゼンの機能を最大限に発揮するには、やはりツボ足(何も装着しない状態)できちんと雪山を歩けることが基本」という教えを再確認しつつ、道具のありがたさを実感。ワカンをつけた途端、全員の足取りが軽快になった。
それでも山頂は遠く、日没が迫る。
無雪期なら2~3時間で登れるコースだが、今回は6時間もの時間をかけ、日没ギリギリにようやく山頂の避難小屋へ到着した。

小屋での団欒と雪山講習
小屋に到着後、まずは明るいうちに寝床を確保。
窓や入り口付近の冷気を考慮し、寒さに強いメンバーが外側を担当するなど譲り合いの精神が光る。
水作りは、担ぎ上げた灯油を使って避難小屋に設置されていた2機のストーブを活用。
雪をビニール袋に集め、ストーブの上で溶かして確保した。

夕食は、天候や道路状況による計画変更の柔軟性を考慮し、今回は「個人食」とした。
各自が工夫を凝らしたメニューを持参し、ストーブでお餅を焼くメンバーもいた。

食後は前会長を囲んでの講習タイム。
テント泊でのバーナーを使った水作り技術の伝授や、各自が最近山で学んだこと、装備やレイヤリング(重ね着)の工夫などを発表し合った。
下半身だけで4枚重ね着しているメンバーもおり、おすすめのドライレイヤーなどの情報交換で大いに盛り上がった。ヘッデンの灯りを8人で囲む、和やかで充実した夜となった。

雪山では広口のプラティパスにガーゼなどを当てて、水を濾す
2日目:日野山と「撤退」の判断
早朝の下山と移動
翌朝は4時起床、5時半に下山開始。まだ暗い中、ヘッデンの灯りを頼りにメインコースを下る。
急坂では新雪にダイブするメンバーも現れつつ、1時間ほどで下山完了。
コンビニで温かい飲み物を取り入れ、気持ちをリセットして次の目的地「日野山」へ向かった。
鳥居を目指して
天候はみぞれ混じりの雪。日野山山頂にある大きな鳥居がどれくらい雪に埋まっているか、それを確認するのが今回の楽しみの一つである。
「鳥居を這って潜りたい」と意気込むメンバーもいた。
しかし、登山道にはトレースこそあるものの、昨夜の新雪で足への負担は大きく、前日の9時間行動の疲労も重なり、全体の足取りが重くなり始めた。
チームで登るということ
8人もいれば体力差や体調不良も出てくる。隊を二手に分ける案も出たが、あるメンバーが進言した。 「それでは今回、全員で来た意味がない」
前夜の講習での話が頭をよぎる。一人で登頂するのは簡単かもしれない。しかし、遅い人は速い人に合わせられなくても、速い人は遅い人に合わせることができる。リーダーは全員で目的を達成する方法を考え、メンバーも協力し合わなければならない。
今回の真の目的は「登頂」ではなく、「雪山の歩き方やチーム活動」そのものであった。
「今回は、ここで引き返します」 リーダーの決断に、文句を言う者は一人もいなかった。
「またチャレンジしよう」「じゃあ、越前そばを食べて帰ろう!」と、前向きな言葉が飛び交う。
まさかのオチ
下山はシリセードをしたり新雪を歩いたりと、思い思いに楽しんだ。
みぞれで全員ずぶ濡れになり、お腹もペコペコ。「まずは温泉だ!」と意気込んで建物へ向かうと、なぜか駐車場へ引き返してくる人々がいた。
「今日は温泉が故障したらしくて、閉館したよ」
最後の最後でまさかのハプニングに見舞われたが、それも含めて雪山の厳しさと楽しさ、そして仲間の大切さを学んだ濃密な2日間であった。

画像は日野山山頂にある当日の鳥居の様子。登頂された他の登山者からのいただきもの






