山行日 | 2010年8月19日(木)~23日(月) |
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山名・山域・県名 |
針ノ木岳、蓮華岳、北葛岳、七倉岳、 船窪岳、不動岳、南沢岳、烏帽子岳 |
目的 | UP・DOWNの激しい北アルプス縦走路を歩く |
コース |
8/20(金) 8/22(日) 8/23(月) |
メンバー | K村(単独) |
天気 | 晴れ |
交通手段 | さわやか信州号、タクシー、JR |
装備 | 小屋連泊基本装備 |
入浴 | 大町温泉郷『薬師の湯』 |
8/19(木)天候:晴れ
定刻5分過ぎに「さわやか信州号」は、京都駅・八条口を出発。今回は、36人の乗車。やはり信州・後立山方面は人気があり、またお盆の混乱を避けた登山者も多いようである。
8/20(金)天候:晴れ
扇沢バスターミナルに5時30分着。7月の立山~薬師岳を合わせると「立山~黒部アルペンルート」の両入口・出口からの登山スタートとなる。登山口で用意していた「登山届け」を投函し、樹林帯の中の道へ入っていく。途中3度アルペンルートの自動車道を横断歩きしたあと、静かな整備された登山道歩きとなる。
出発後2時間で日本3大雪渓の一つの「針ノ木雪渓」が見られる。雪渓末端の小橋を渡り、末端口から寒いほどの風を吹き出している横でアイゼンを装着する。雪渓上は冷気と暖かい空気で、ガス状になった生暖かい霧が吹き下ろしてくる。雪渓登りは、谷筋を直登するので足のふくらはぎに負担が掛かるが、一般登山道より楽で・早い。傾斜は白馬大雪渓より幾分きつい目であるが、アイゼンの爪を効かせて快適な歩きである。雪渓を登り終わり、ザラ場道を電光形に登れば針ノ木の峠である。小屋に到着を告げ、しばしの休憩の後、アタックザックに水と軽い防寒具を入れて、空身状態で針ノ木岳頂上へアタックに向かう。
頂上からの展望は申し分なく、360度堪能の景色である。充分に山座同定の景色を楽しんで、明日登る蓮華岳を目の前に眺めながら小屋へ。小屋では、食堂で生ビールを注文し一人乾杯。
8/21(土)天候:晴れ(快晴に近い)
今日の行程は5時間半と短い。出発も6時とし、ゆっくりと準備をする。朝一番の急登はなかなか厳しい、ゆっくりとしたペースで登る。急登を終えると、目の前に白い砂礫と低いハイマツの緑の間、なだらかな稜線道が蓮華岳まで続いている。砂礫道の両側は「コマクサ」のお花畑なのであるが、残念なことに花の盛りは過ぎていて、残り花を少し楽しむ。蓮華岳頂上で少しのんびりし、北葛乗越への523mの急降下(ガイドブックに記載されている有名な蓮華の大下り)の下りに備える。途中ハシゴ・鎖場があり、乗越手前では80m程の岩壁の中の道を下りることになる。下りた分の半分ほどを登り返すと北葛岳なのであるが、あいかわらずの急登である。北葛岳の頂上で昼食とり、七倉乗越へのハイマツの中の急道を歩く。乗越からあと200mを登れば本日の登りは終了なのであるが、やはりハシゴ場・岩場があり楽には歩かせてくれない。昼過ぎには小屋に着くだろうと思っていたが、小屋到着は2時過ぎであった。
小屋前ベンチでここもビールで一人乾杯。小屋の夕食は、白馬・栂池で栽培された新鮮な野菜類、オリジナルの味噌・調味料で味付けされた“美味しい”ものであった。
8/22(日)天候:晴れ(快晴に近い)
今日の行程は長く10時間近くは掛かるだろうと考え、早立ちをする。朝食を“おにぎり朝食”にしてもらって、身支度を整え・小屋前で食するが、眠りから覚めて20分ではなかなか喉を通らない。ほどほどで切り上げ出発。ヘッドランプを点けてワンピッチを歩く。七倉岳から不動岳手前のP2341mまではUP・DOWNが激しく、かつ、不動沢側の稜線まで崩壊したザラ場の横の道を歩くので気が抜けない。歩く左はザラ場の崖、右はシラビソ・その他の樹林、滑らないように・枝で飛ばされないように、慎重の上にも慎重に歩を進める。船窪岳第一ピークと第二ピークの間には、長さ15m位で両側ザラ場の痩せ尾根の中間に、3m程の2本丸太が針金で固定されている箇所があり、この通過には緊張する。また、この後には長い急なザラ場に、ワイヤーにロープを絡ませた登りがあり、息が抜けない。P2431mまで来ると急なザラ場道はなくなるが、それでもやはり、いやらしいザラ場道が数カ所出てくる。船窪小屋の主も言っていたように、このコースは針ノ木岳⇒烏帽子岳が順路であろう。逆コースだと、嫌らしいザラ場道のほとんどを下り方向で歩くことになる。これは避けたいし、ある意味では“怖い”し“危険”でもある。P2431以降は、比較的なだらかなハイマツの中の道が不動岳へ続く。そして、南沢乗越前後の急な下り・登りを過ぎれば南沢岳に達し、緩やかな四十八池のお花畑道を烏帽子岳への分岐へ向かう。烏帽子岳へは空身で向かう。頂上は15m程の岩場を登り、更に5mほどの岩場を登った所である。「覗き」を挟んで両側は3m程の岩峰。「覗き」は人一人がやっと立てる位、偽烏帽子岳を登り、烏帽子小屋への道を急ぐ。烏帽子小屋に到着後、いつものビール!
8/23日(月)天候:晴れ(快晴に近い)
今日も朝から快晴に近い上天気。今日のコースタイム4時間。最終地の高瀬ダムには、10時にタクシーを予約してある。歩く登山道は、日本三大急登行・急下降の「ブナ立て尾根」。余裕を見て今日も4時15分の早立ちとする。朝食の「おにぎり」は行動中に少しづつ食べることとした。ヘッドランプを点けての急な岩道を下りるのは、それなりに厄介である。休憩を取りながらコースタイムで濁沢の川原に下り着く。真っ白い川原道を緑色の水を蓄えた高瀬ダム目指して歩き、不動沢に掛かる大吊り橋175mmを渡る。大吊り橋上から見る不動沢は、両岸ともその稜線から末端のダム湖まで、それはそれ見事に真っ白に崩壊した谷である。そして375mのトンネルを抜けると高瀬ダム堰堤上に到着である。10時約束のジタクシーは堰堤の反対側で待機中、時間は8時20分。入浴用の着替えを取り出し、パッキングのやり直しを手早くやり、タクシーに乗り込む。七倉ダムで車を止め、ビールを買い早速車中での“ビールで一人祝杯!”。大町駅で帰りの電車の手配をするが、予定していた大阪直行の「特急:しなの」は指定席も満席状態(長野始発の関係)。急遽、名古屋経由に切り替え切符の購入を済ませ、名物「そば屋」へ向い、昼食と改めての“ビールで喉を潤す”。
京都駅17時48分着。
今夏2度目の夏山:北アルプス縦走山行いずれも厳しいコースでありましたが、事故もなく無事終えられました。