山行日 2014年12月28日(日)
山名・山域・県名 北アルプス:冬季燕岳(2762.9m)
目的 厳冬期北アルプス登頂
コース

26日 19:00京都発=19:15京都南IC=23:51安曇野I C(6,050円)―1:05ゲート前臨時駐車場
27日 3:00宮城ゲート出発~4:20玉垂トンネル~7:17中房温泉~7:22登山口8:10出発~12:46合戦小屋12:56出発~14:20燕山荘17:00夕食、19:00就寝

28日 5:00起床、6:00朝食、7:07燕山荘発~7:33燕岳△(2762.9m)7:40出発~8:03燕山荘8:33発~8:57合戦小屋~10:26中房温泉入浴、17:00夕食、21:00消灯

29日 5:00起床、6:00朝食、7:30中房温泉発~9:40玉垂トンネル~10:47宮城ゲート~11:09ゲート前臨時駐車場―11:52スワンガーデン安曇野―12:22安曇野IC=16:13京都南IC(6,050円)-16:30自宅
  

コースタイム

【1日目 山行9時間27分 休憩1時間53分 合計11時間20分】

S宮城ゲート03:00~04:33観音峠05:29中房第五発電所05:30~06:56有明荘06:57~07:17中房温泉07:22中房温泉登山口08:10~09:02第1ベンチ09:37第2ベンチ09:56~10:44第3ベンチ10:58~11:38富士見ベンチ11:48~12:46合戦小屋12:56~13:14合戦山(合戦沢ノ頭)13:24~14:20燕山荘泊

【2日目 山行2時間35分 休憩44分 合計3時間19分】

燕山荘07:07~07:14いるか岩07:26めがね岩07:27~07:33燕岳07:40~07:43めがね岩07:54いるか岩08:03燕山荘08:33~08:57合戦山(合戦沢ノ頭)09:05合戦小屋09:10~09:24富士見ベンチ09:25~09:39第3ベンチ09:54第2ベンチ10:06第1ベンチ10:26中房温泉登山口泊

【3日目 山行3時間38分 休憩1分 合計3時間39分】

メンバー Y里(単独)
天気 27日、28日共快晴 29日降雪
交通手段
装備 冬山基本装備、ワカン、アイゼン、ピッケル、ゴーグル
入浴 中房温泉 有明荘

 厳冬期北アルプスに挑戦することにした。
年末年始の休みを利用して比較的簡単な冬季燕岳行きを計画したが予報では27日と28日のみ晴れ、後は荒れ模様。
計画を練り直し山小屋の予約を二転三転しながら前夜に出発して27日に一気に登りきる計画に落ち着いた。
仕事は26日までだったが天気にあわせて狙い撃ちする為、仕事が終わって直ぐに出発する事になった。
夜の高速をぶっとばし宮城ゲートに着いたのは1時過ぎ。
登山口に入る林道は冬季車両全面通行止めで、宮城ゲートからの出発となり13㎞の林道歩きをしなければならない。(標高差700m)
不眠不休のままヘッドライトを点けて深夜3時に出発した。
深夜誰もいない怖い林道を無心で歩き4時間半かけて中房温泉に到着した。(玉垂トンネル通過が一番怖かった。)
緊張感いっぱいの林道歩きでほとんどの体力を使い果たしてしまったがこれからやっと本当の登山が始まる。
信じられないスケジュールだが、晴天の冬季北アルプスをこの目で見るまでは諦めるわけにはいかない。渾身の力を振り絞り北アルプス三大急登の合戦尾根に挑みかかった。
第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチと標高を上げ、合戦小屋に着くころには股関節が痛みだしペースダウン。
丁度、小屋で休憩している若い男性に声をかけると彼もゲートから直接登り始めている。
話していると若者は京都の大学出身で均整のとれた体型はアメフトをずっとやってきたそうだ。
引退して二年前から山に登りだし、彼も冬の北アルプスは初挑戦。
体力が限界なのでそろそろ引き返そうと思っていると言う。
運良く天候に恵まれたのに目前で帰るのは勿体無い。
あと少しなので一緒に頑張って登りましょうと誘い共に行動する事になった。
稜線に出ると寒さが強まり燕山荘が見えだした。あと少しだと励まし合い最後の急登に取り付いた。
燕山荘に着くと雲一つない晴天。富士山もはっきりと間近に見え皆が歓喜を上げている。
若者と二人で死にもの狂いで登りきった事を喜びあった。
燕岳登頂は明日にする事を約束して疲れた体を山荘で癒やす事にした。
夕食中に恒例である小屋のオーナーのお話でシーズン中に一日あるかないかの恵まれた日になったと話していた。

 風は強いが翌朝も予報通りの晴天。
真っ赤に燃えるご来光を富士山とセットで見てピンクに染まる槍ヶ岳と燕岳を撮影。
昨日の若者を誘い防寒対策を整えて一緒に燕岳に向かった。
強風と全てが凍りつく極寒の中、厳冬期北アルプス登頂に成功。見渡す限りの大展望まるで別世界、最高の絶景に酔しれ二人でガッチリ握手。(ここでレンズが凍りカメラが故障。その後、スマホで撮影)
下山後、このまま帰るのは勿体無かったのでゆっくりする事にして中房温泉でもう一泊した。(この日の宿泊者は40人)

 翌朝は打って変わって白銀の世界。降雪があり林道は一晩で雪が30㎝も積もっていた。

今まで冬の北アルプスは敷居が高いイメージがあった。
装備の選択や行動計画を自分なりに研究して挑んでみたが回りの方と違う点が有り経験しないと解らない事が沢山ある。
冬季アルプスを行きなれているベテランの計画やスタイルを見たり聞いたりしていると成る程と思う事が数多くあり、経験の積み重ねによって確立しているのだと思う。今まで泊まりと言えばテントか避難小屋ばかりで久しぶりの小屋泊だったが人との出会いや登山者同士の会話があり小屋泊まりも結構良いものだ。

(Y 里)


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