山 行 日 | 2023年7月1日(土)~2日(日) |
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山名・山域・県名 | 木曽駒ケ岳:長野県 |
目 的 | 個人山行 |
形 態 | 1泊2日 |
コ ー ス |
【1日】 【2日】 福島Bコースをピストンしました。 |
メ ン バ ー | 4人 |
天 気 | 初日 雨 二日目 晴れ |
交 通 手 段 | 車 |
装 備 | 避難小屋泊基本装備 |
入 浴 |
駒の湯 |
★決行の決断
今回の計画は、ロープウェイやバスなどの一般公共交通機関を使わずに、避難小屋利用で木曽駒ヶ岳山頂を目指すというものでした。計画前日の天気は不良で、ロープウェイも運休の状況。土曜日は雨が次第に弱くなり、日曜日は晴れという予報をもとに、初日の出発時間を調整し、あとは現場で判断するという条件付きでの実施を決断する。
この判断は、後にさまざまなことを生み出す。
★その一 渡渉
前日までの降雨で増水が気になる渡渉地点がある。45分ほど林道を歩き、これから本格的に登山道に入る手前にそれがある。ゴー!という音を立てて流れているその地点は、一見、渡ることは難しいという印象だ。靴を脱ぎ、まずは空荷で、水温、川底の感じ、そして水圧、流れを一度体感して、「大丈夫!」と判断し、メンバー全員でゴー!を決める。
ロープをつたいながら無事に対岸へ。
★その二 避難小屋
急登尾根をゆっくりと、でもしっかりと高度を上げていくと、本日泊まる避難小屋である。幸いにも、歩行中はさほど雨にあたらなかった。(到着後、土砂降りとなり幸運を感じる。)
この小屋は、薪ストーブが設置されており、中も綺麗ですてきな小屋。こんな天気で来たので貸切状態です。急遽不参加になった食当のメンバーが用意してくれた、食材、レシピにてアホ鍋を作る。感動級の美味しさに全員で至福の時間を過ごした後、今回のサブミッションである「語り場」タイム。リーダーが用意した山に関するテーマ設定のもと、参加者が自由に語るという企画だ。今回は、紙の地図は必要か?というもの。語ることで、自分の考えも整理でき、他の人の言葉に耳を傾け刺激を受ける。同じ目標を持つ者同士だから得られる幸福の時間なのだ。詳述は割愛するが、読図とは、登山を安全にするというだけでなく、山を深く、広く理解でき楽しい行為なのだ!が、略の結論です。
★その三 独占
深夜まで降り続く雨に気を揉みながら、翌朝を迎える。目が覚め、真っ先に外に飛び出すと、たくさんの星がお出迎え。晴れた!今日はいい日になると予感させる。
朝食を済ませ、4時50分に小屋を後にする。トラバースの地形に残雪があるとイヤだなと心配していたが、融雪が進み懸念は回避。それでも踏み落ちないように注意しながら高度を上げる。高山植物に癒されながら、玉の窪小屋のある稜線に立った時、あゝ!痺れたわ。ぼくの好きな三の沢が目の前にドン!遠くに、空木、宝剣から続く稜線が、美しいラインを作ってる。
雨が上がりの澄んだ空気の中の青空は、いつもの青より青いのだ。もう、これ以上は求められない景色にしばし呆然。と思うも束の間。
玉の窪からほど近い山頂は、ものすごかった。
ここはどこなのか?到着した山頂に人がいない。木曽駒という山は、ロープウェイの力もあり、いつも山頂に人がわんさかいる。冬でもいる。なのに、ぼくたちだけ。悪天でロープウェイまでの道路が通行止めになっていた。人がいない山頂!360度パノラマは、南アルプス全見え!八ヶ岳連峰全見え、北アルプス半見え、御嶽山、乗鞍は丸見え。もう、奇跡としか言いようがない。誰もいない木曽駒山頂で360パノラマビュー。大金を積んでも経験できない奇跡の時間をメンバーで共有。
行くと決めた決断、一つになったメンバーの気持ち、そして頑張って登ってきたからこそ出会えた奇跡の時間。
山やっててよかったわ!と心底思う。
★その四 下山
最高の景色を後に下山開始。昨日見えなかったものを感じながら高度を下げる。避難小屋まで戻ってきた。アホ鍋の残りで雑炊を仕立てお昼ご飯。各自用意してもらった雑巾を使って小屋のお掃除。使わせていただいた薪の御礼(寸志)をして、小屋を出発する。
奇跡の山行にご一緒いただいたメンバーの皆様に感謝します。
★メモ
⚫︎🅿の情報 福島Bコース登山口(コガラ登山口)にあり。
⚫︎登山口近くに、麓の木曽駒冷水キャンプ場あり。(無料)前泊に使えるかも。トイレもあります。
⚫︎幸の川渡渉 本文参考 設置ロープあり。
⚫︎水場の状況 4合半、8合目にあり。
⚫︎避難小屋、トイレ別棟であり 2階建で10名マックスくらいかな。1階 8畳くらい、2階 3畳くらい 薪ストーブあり。
⚫︎危険箇所 8合目前後のトラバースがやや危険。(谷側が切れ落ち)木製の橋が5ケ所設置
⚫︎お花畑 玉の窪に突き上げる谷筋にあり このあたりは森林限界超えてハイマツ群。雷鳥生息。