山行日 2023年1月8日(日)
山名・山域・県名 日野山(越前富士)、福井県
目的 1月定例山行
形態 日帰り雪山山行
コース JR京都駅(7:00)―JR王子保駅(9:14)-日野神社(中平吹町)(10:10)―高速道路トンネル尾根取付き(10:40)ー荒谷側尾根突き上げ(11:45)―頂上(13:45)―休憩(30分)―室堂(14:30)―日野神社(中平吹町)(16:00)―休憩(15分)-JR王子保駅(16:45)―解散
メンバー 15人
天気 曇り−時々晴れ
交通手段 電車 JR青春18きっぷ
装備 日帰り雪山基本装備、アイゼン、ワカン、ピッケル、防寒対策
入浴 なし
 
お正月、定例山行としては登り初めとなる山に、越前五山のひとつ「日野山」を選んだ。
日野山は別名を越前富士とも呼ばれる。初夢に見ると縁起が良いと言われる富士山に掛けて、これもまた、お正月らしいとも思った。
今回の目的は、雪山登山を始めたい!と言う会員の声に、是非、アイゼンやワカンを履き、ピッケル握って雪山ラッセルの体験をしてもらうこととした。
JR青春18きっぷを利用して、王子保駅に降り立つと、目前に目指す日野山が迎えてくれる。越前富士と言われるだけあり、その山容は山頂を積み上げた様に反り上がり、頂上付近は結構な急登である事がうかがえる。低山とはいえ、年末に到来した寒波の影響で、積雪次第では苦戦するかも知れない。帰路の電車時刻を考慮し、頂上を踏めずとも下山に転ずるタイムリミットを設定することにした。
王子保駅前で出発前のミーティングにて山行計画を全員で確認後、中平吹町の日野神社登山口まで徒歩で移動、日野神社の鳥居をくぐり、いよいよ登山開始。
程なくして、一般登山道を外して、北陸自動車道の日野山トンネルが貫く尾根芯を、荒谷側の尾根に突き上げるため、適当な取り付きを探す。この日野山トンネル直上の尾根で、ワカン装着ピッケル握って15名が交代交代でラッセルを楽しむ計画だったが、全く雪が無い。当てが外れたうえ、直前まで降っていた雨でぬかるみ滑りやすくなった斜面を、一心不乱に藪漕ぎをする事になり、正月気分は吹き飛んだ。(自然相手とはいえ、当てが外れ大変な目に合わせてしまったが、個人的には、ここが一番面白かった。ごめんなさい。)
やっとの思いで荒谷側の尾根に突き上げると、登山道には待望の積雪が待っていた。鹿の足痕だけが山頂の方角に続いている。流石に地元の方でも、このルートは登られない様子だ。
ここからは暫くつぼ足で進む事にした。つぼ足で歩き、雪を上手に歩くコツを掴んでから、アイゼンを装着する。その方が、よりアイゼンの性能を引き出せるので、もっと条件の厳しい氷雪面に出くわしたとしても、安全性が高まると考えるから。
鹿の足跡を辿り尾根を進むと、程なく荒谷の町から続く登山道との分岐に到達。ここから人の踏み跡が現れた。地元の登山者の方達とお話しした。「トンネル直上の尾根から来た。」と言うと、キョトンとされていた。
やがて、勾配がキツくなり、つぼ足ではグリップを効かせるのが難しくなり始めた。つぼ足で良い歩行訓練が出来たところで、いよいよ、満を持してアイゼンを装着した。北から流れてくる雲が尾根を舐めるように通過するので雨合羽は脱げない。暑いが急登を一歩一歩踏み続ける。
雲を抜けると晴天の頂上が現れた。時間は掛かったが、何とか全員頂上に立つことが出来た。
山頂の山小屋で休憩を取った後、雪で半分埋まった鳥居を屈みながらくぐり、中平吹側の谷筋に下山開始。直ぐに急斜面から名前がついた、比丘尼ころばしを下る。無雪期に登った時には、湿っぽい岩に苔が万遍なく貼り付いていて、名前の通り、何度か転びそうになったが、今日は雪上をアイゼンで歩くため、とても安定して難無く通過出来た。あっと言う間に日野神社に到達した。王子保駅まで歩き、山行終了のミーティングで反省と労を労い解散した。
電車の時刻とメンバーの体調を気にしながらのペース配分が上手く行かなかったのが反省点。ラッセルは出来なかったけれど、キツイ藪漕ぎを協力しながら踏破し、アイゼンを装着して全員が頂上を踏めたことは、本当に良かったです。参加頂いたメンバーに感謝しながら、心地良く電車に揺られて帰路についた。(O西K)

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