山行日 2010年7月22日(木)~26日(月)
山名・山域・県名 五色ヶ原:薬師岳
目的 ちょっとハードな、しかし好展望の北アルプス縦走路を歩く
コース

7/22(木)
京都駅八条口「さわやか信州号」22:55 ⇒

7/23(金)
⇒ 桂台料金所 5:55~6:00 ⇒ 室堂バスターミナル 7:00~7:55(朝食)→ 一ノ越・浄土山分岐 8:00 → 一ノ越 8:45~8:50 → 富山大研究所 9:20~10:15 → 鬼岳下 10:55~11:05 → 鬼岳・獅子岳のコル 11:40~12:10(昼食)→ 獅子岳 12:40~12:50 →p(2510m)13:40~13:45 → ザラ峠 14:05~14:10 → 五色ヶ原山荘 15:05

7/24(土)
 起床:4:00 朝食:4:40~ 五色ヶ原山荘 5:20 → 鳶山 6:00~6:10 → 越中沢乗越 7:00~7:20→ 越中沢岳 8:50~9:00 → p(2455m)9:45~9:50 →p(2340m)10:30~11:10(昼食)→ スゴの頭 11:35~11:45 →p(2265m)12:15~12:25 → スゴ乗越 12:40~12:50 →p(2240m)13:30~13:40 → スゴ乗越小屋 14:05

7/25(日)
起床:4:30 朝食:5:30~スゴ乗越小屋 5:55 →p(2455m)6:40~6:45 → 間山 7:20~7:30→ 二重脊梁北端 8:15~8:20 →p(2820m)9:25~9:30 → 北薬師岳 9:55~10:05 →p(2850m)10:45~10:55 → 薬師岳 11:20~12:05(昼食)→ 薬師岳山荘 12:55~13:10 → 沢中(2455m)13:55~14:05 → 薬師峠 14:35~14:45 → 太郎平小屋 15:00

7/26(月)
 起床:4:00 朝食:5:00~ 太郎平小屋 5:30 → 五光岩休憩所 6:05~6:15 →p(1965m)7:05~7:15 → 三角点 7:25~7:45 →p(1575m)8:35~8:45 → 折立・駐車場 9:10~9:30 ⇒ 長八温泉『花の湯館』11:00~11:45⇒ 富山駅 11:55「サンダーバード」⇒ 京都駅 17:07

メンバー K村(単独)
天気 22日晴れ、23日早朝ガスのち晴れ、24日早朝ガスのち晴れ、25日晴れ、26日晴れ
交通手段 さわやか信州号、タクシー、JR
装備 小屋連泊装備
入浴 長八温泉『花の湯館』

7 月 22 日 天候:晴れ、猛暑
定刻の5分前に「さわやか信州号」は京都駅を出発。豪華観光バスに乗車は16名。リクライニングシートを倒して楽な姿勢で眠りにつく。

7 月 23 日 天候:早朝ガス、のち晴れ
 高速道SAで時間調整をしながら「桂台料金所・ゲート」前に 5:55 に到着、定刻 6:00にゲートオープン「立山有料道路」に入る。美女平~弥陀ヶ原を登るにつれて、ガスはどんどん厚くなっていく。室堂バスターミナルに着くと視界は 100m 以下。ターミナル内の喫茶・休憩所で朝食を摂り、支度を整えて外へ。登るに合わせたようにガスが上がっていき、残雪を一杯拡げた室堂平を眼下にするようになる。しかし、立山三山・剱岳本峰はまだガスの中。稜線を南へ向かう。龍王岳は岩峰で、従ってその下りは岩がゴロゴロで急傾斜である。この頃から一気にガスが切れ出し、後立山の山々が見えだす。鬼岳を越え、獅子岳とのコルで昼食とする。昼食後の獅子岳の登りはピッチが上がらない。獅子岳~ザラ峠の下り道は水平距離約650mで310mの高度差である。ザラ峠から宿泊地の五色ヶ原山荘までは緩やかな登り道。花を愛で、残雪を踏んでの歩き。「五色ヶ原山荘」まさに原っぱのど真ん中の小屋である。『入浴』を済ませ、早速にビールを買い求めて、入山第一日目の終了となる。

7 月 24 日 天候:早朝ガス、のち晴れ
 明るいガスの中、小屋を出発。緩い登りを鳶山へ。振り返ると、五色ヶ原の池塘に昇ってきた太陽が映し出され、二つの太陽が眩しく光っている。雪と緑と池塘のキラキラと舞うガス、なんとも幻想的な景色。行き先には緩やかな越中沢岳が大きく見える。その前に大きく急な切れ込みが、「越中沢乗越」への260mの下りである。乗越からほぼ同じくらい登り返して越中沢岳へ。ここから見る北薬師岳・薬師岳は、真ん中に金作谷の雪渓を挟んだ・先端の尖った双耳峰で、どっしりと構えた大きな山である。そして、その手前には今日の宿泊先である「スゴ乗越小屋」の赤い屋根が『点』になって見える。あそこまで行くのか!
北に目を転ずれば、五色ヶ原の後ろに獅子岳・雄山・剱岳・奥大日岳・大日岳が、その手前には弥陀ヶ原の台地が拡がる。東側の後立山から、8月に歩く予定の烏帽子岳に続く稜線は、山が陰になっていて山座同定が難しいが、それでも天狗の大下り~唐松岳~五竜岳~鹿島槍ヶ岳~爺ヶ岳~赤沢岳~針ノ木岳が同定でき、蓮華岳~船窪岳~不動岳~烏帽子岳なども何とか同定できた。越中沢岳~スゴノ頭~スゴ乗越への下りも500mになるもので、それもそこそこな急傾斜で苦労する。スゴ乗越からは樹林帯の中の道を、小さなコブを一つ越えて、あと一登りでスゴ乗越小屋である。
スゴ乗越小屋;小振りではあるが山小屋らしい小屋で、2 階の部屋に案内された。
外のベンチで二日目も“ビールで喉を潤す。

7 月 25 日 天候:晴れ
今日は朝から上天気。今日のコースは、北薬師岳までは高度差約625mの上り一辺倒。小屋からツガ・シラビソの中の道を間山を目指す、416mの登りである。間山の三角点はハイマツの原の中にある。ここからの北薬師岳・薬師岳は迫力満点である。白っぽい岩礫に覆われた薬師岳は、雪が無くても白い山である。東側すぐには赤牛岳~水晶岳の稜線が、遠くは雲ノ平越しに『笠』そのものの笠ヶ岳と、穂高連峰の岩稜が確認出来る。西にはまだ少し雪を残した白山も望める。写真・映像では味わえぬ贅沢な眺めである。釣り尾根の向こうに聳える薬師岳、つい鼻の先なのだが、これが意外と長い。日本百名山の一つ;薬師岳の祠の横で昼食タイム。遮るものがなく展望を楽しみながらの食事。
 薬師岳から少し下りたところの、「愛知大;13名の遭難記念碑のケルン」と「1m強四方の避難小屋」を左上部に見て(―遭難稜線分岐部を避けるように巻道がつけられている。)、工事中の薬師岳山荘の横を通過する。この8月5日オープンとの説明であったが、“ほんまかいな?”の仕上がり・整備状況であった。薬師沢最上部の雪渓を下り薬師平へ。“ポケーと”のんびりしていたいところだが、間もなくの太郎平小屋へ歩を進める。

7 月 26 日 天候:晴れ
 今日も朝から上天気。今日はコースタイム3時間30分の行程。「有峰・折立口 10 時」にタクシーの予約を入れている。一瞬“チョト早いかな?”と思ったが、5:30 に太郎平小屋を出発。所要時間の割りに歩く距離は長くただ下るのみ。昨日、薬師岳周辺から見ていた高原上の尾根の上につけられた、整備された登山道を、名残を惜しむかのように、後を振り返り・振り返り折立へ。
急ぐわけでもないのに、快調に歩いて、途中時間調整の休憩をはさんで下山口折立・駐車場に、コースタイムの 10 分遅れの 9 時 10 分に到着。予約のタクシーはまだだろうと、停まっていたタクシーに何気なく声を掛けたら、予約していたタクシーであった。早速にタクシーに乗り込み、9 時 30 分入浴すべき温泉へ向かってもらう。長八温泉『花の湯館』で5日間の汗と汚れを洗い流す。さっぱりしたところで、待っていてくれたタクシーに乗り込んで富山駅へ。駅ビル上の食堂で“無事下山をビールで一人乾杯!”とゆっくりと昼食を摂る。土産物を物色して駅ホームへ、始発「サンダーバード;指定席」に座り込んで、京都へ。

 予想を超えた、ちょっとハードな北アルプスの縦走登山が、好天気にも恵まれ、無事終えられたことにほっとした。
         


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