山行日 2015年9月19日(土)~22日(火)
山名・山域・県名 栂海新道:蓮華温泉~朝日岳~栂海新道~親不知
目的 栂海新道縦走路踏破 海抜0mにタッチ
コース

19日(土)
7:00JR山科駅集合-名神高速、京都東IC-11:20北陸自動車道、有磯海SA(昼食)-11:45親不知IC-11:58天険コミュニティ広場駐車、12:10タクシー乗車(19,150円)-13:43白馬岳蓮華温泉ロッジ ~14:40仙気の湯入浴~白馬岳蓮華温泉ロッジ宿泊(1人8,400円)
20日(日)4:20白馬岳蓮華温泉ロッジ ~5:32兵馬ノ平~7:12白高地沢、永久橋のたもとでコーヒータイム7:36~9:02△花園三角点(1753.7m)~11:42吹上のコル11:57~12:42△朝日岳(2417・9m)~13:23朝日小屋泊(1人9,500円) 
【山行 8時間39分】


21日(月)
4:18朝日小屋~5:11△朝日岳(2417・9m)~5:40吹上のコル~6:40長栂山(2267m)~8:52△黒岩山(1623.6m)~10:13△サワガニ山(1612.3m)~10:52北俣の水場11:09~11:51△犬ヶ岳(1593.0m)栂海山荘泊(1人2,000円)
【山行 7時間42分】


22日(火)
5:26栂海山荘~6:52黄連の水場7:04~7:17△菊石山(1209.7m)~7:50下駒岳(1241m)~8:54白鳥の水場9:02~9:16△白鳥山(1286.8)、白鳥小屋展望台に登る9:38~10:21金時坂~11:18坂田峠~12:00△尻高山(677.4m)~12:49二本松峠~13:03入道山~13:45栂海新道登山口(80m)~14:04親不知、日本海にタッチ(0m)~14:30親不知観光ホテル入浴(750円)~15:00天険観光-15:30親不知IC-17:30尼御前SA、夕食-18:45敦賀JCT-19:30舞鶴若狭自動車道、若狭上中IC-国道303号線-国道367号線-21:20地下鉄烏丸線松ヶ崎駅、解散
【山行 8時間32分】

メンバー Y里syun(CL)、K村(SL)、N原、M本  4人
天気 行動日20日、晴れ山頂でガス、21日晴れ、22日快晴
交通手段 車、(K村車提供)
装備 【共同】テント(エスパース4~5人用)、銀マット1、ヤカン1、コンロ2、ボンベ3、ポリタン3、コッフェル2、LEDランタン2
【個人】基本装備、シュラフ、シュラフカバー、防寒服、行動食、非常食、避難小屋での夕食、朝食(α米等)
入浴 親不知観光ホテル       

栂海新道の計画は以前から温めていたが個人で行くには負担が大きくなかなか実現できない山行だった。
M本さんが行きたいと言う事で参加者を募りK村さん、N原さんに参加して頂き、4人のベストメンバーがそろった。
当初、計画では泊駅からタクシーに乗車し小川温泉から北又小屋経由で朝日小屋に入る予定だったが、北又林道が土砂崩れによる路肩崩落の為、完全通行止めになってしまった。
北又林道のアプローチを行っている黒東タクシーの送迎も今シーズンは中止だという。
急遽、計画を一から練り直す事になった。
サブリーダと相談を繰り返し行う事で何とか形作りができ、蓮華温泉から入山し、朝日小屋経由で親不知に辿り着くコースを作り上げた。
体力的負担を軽減するのが目的で、あえて親不知に車を残してタクシーに乗車し蓮華温泉で一泊する体力温存計画となった。
電車とバスの乗り継ぎ時間が上手く合わず、タクシーに長い時間乗車しなければならない事や、朝日岳をわざわざ二回登らなければならない煩わしさは残ってしまったが、実現するにはこの方法しかない。
また、メンバー4人とも今回の山行には憧れを抱いており多少困難があろうとも参加を拒むことはなかった。
中には42年間、栂海新道に思いを寄せていたメンバーも。

19日(土) 親不知から眠くなるほど長い時間タクシーに乗車し蓮華温泉に到着。
この日はゆっくりと温泉に入りながらリラックスする。野外に露天風呂もあり折角なので仙気の湯におっさん3人で入る。

20日(日) 蓮華温泉標高1,470mからヘッドランプを点けてのスタート。
ゆっくりと睡眠をとる事で体の調子も頗る良くこれなら朝日岳(2,418m)まで楽勝だと確信する。
ヒョウタン池を過ぎると永久橋(白高地沢橋)が現れ、橋を渡りきったところにある自然石の大きなベンチでゆっくりコーヒータイムにする。
長い行程の初日なので今日はのんびりと様子を探りながら朝日小屋まで到着すればよい。
花園三角点を過ぎたあたりから紅葉が始まったが、日当たりが良く水が豊富な五輪高原のまだまだ残るお花畑にも目を奪われた。
吹上のコルでは風が強く長居しすぎて寒かったが、ここから朝日岳を登りきり一時間半程で朝日小屋に到着した。
小屋の前のベンチにてビールで乾杯。
先客の東京から来られた四季山岳会の女性陣二人と談話が弾む。

21日(月) いよいよ核心部の栂海新道に突入する。
今までの行程はこの日の為に歩いたアプローチに過ぎない。
朝日岳から北に向かって長栂山(2267m)、黒岩山(1623.6m)、開拓者山岳会の名を残すサワガニ山(1612.3m)、栂海山荘がある犬ヶ岳(1593.0m)。
北アルプス最北部から北上する一本の縦走路。ここから日本海に向けてつながる長い道のりを歩いていく。
いきなり雲上の楽園のような湿原や池塘が現れ、なんて素敵な場所なんだろうと思わず感激する。秘境コースとして本当の山好き達に憧れ愛されている訳がわかる。
もともとアップダウンの多いルートだがサワガニ山と犬ヶ岳の山頂直下の急登にはほとほと参った。
北俣の水場で確保した5リットルの水を犬ヶ岳山頂まで担ぎあげる大仕事でこの日は終了。
疲れた体を山荘で癒す。

22日(火) 遂に終盤を迎える。
あとは海抜0mに向けて歩き切るのみ。
このルートでは水が本当に貴重であり昨日担ぎあげた5リットルの水は一晩でほとんどなくなっていた。
向かった白鳥の水場は涸れる寸前で水の確保が困難になると踏破する難易度が一段と上がってしまう。
アンモナイトの化石「菊石」の名をもつ菊石山(1209m)、下駒山(1241m)、白鳥山(1286.9m)へと連なり白鳥小屋の屋根にある展望台から日本海が見えだした。
エグイ激下りの金時坂を息もたえだえ下りきり、意外と遠かった尻高山(677.4m)で手古摺りやがて、天下の険親不知に疲労の極致で辿り着いた。

最後はガクガクの足になり車の乗車も困難になってしまったが大きな山行を計画遂行出来た達成感は大きかった。
栂海新道。思い起こせば出発した日がひと頃前のような壮大にして遠大なルートだった。
                                                            (Y里)

 


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