山行日 2019年12月08日(日)
山名・山域・県名 鶴路山:三重県南伊勢
形態 日帰り山行
コース 内瀬登山口→神社跡→東端→道清の浜→東峰→鶴路山→東峰→水呑休憩所→内瀬登山口
メンバー 6人
天気
交通手段
装備 日帰り基本装備
入浴 アスピア玉城 ふれあいの館
 
 ピンチヒッターとして急きょ打席に立っていただいたベテランK村氏が抜いたのは、伝家の宝刀 “海の見える山シリーズ” だった。
 このシリーズは所謂鉄板のシリーズで、今までのすべての計画で晴天に恵まれ、キラキラ光る海に出逢えている。

 伊勢まで足を延ばすが、超低山ということで出発はいつもより遅めの8時。楽やわーー、という声も上がる。土山辺りでは小雨が降っていた空も、亀山を過ぎた辺りからどんどん晴れだして雲はどこかに消えてしまった。この日、同じ太平洋を望んでいる別班(A田隊:子の泊山)が既に前日から尾鷲近くに泊まっていたので、天気の様子を尋ねてみると、好く晴れているとのこと。彼らは天狗倉山と便石山に登ることになっていて、お互いエールを交換した。
 
 現地に着き、車を停めたのは海のほとり。堤防から覗くと、干潮で海底が顔を出し、アオサ海苔の養殖網が宙に浮いていた。
 林道を詰め切り山道に入ると、もうお馴染みとなった“南勢テクテク会”さんが設置したオレンジ色の道標がすぐに目に留まった。ところがトレースは心許ない。樹林帯ながら足の下に直ぐ海が見えている沿岸トラバース道は、それらしい筋がいくつも付いていた。どうやら海に近づき過ぎたようで、気持ちの悪い土崖の下りでまた堤防に出た。尾根道に出るまでの探り探りの前進もまた、マイナーな山ばかりのこのシリーズの面白味の一つでもある。
 尾根に乗ると樹林で海が見えなくなる。しかし、この時季の海に近い山は、晴れているととにかく明るい!海面の反射光によるものなのだろう。しかし、頂上に立つまでその海が見えないとなると、御預けを食わされている犬のように、海ー、海―、海はまだかー!と、山に来ていつの間にか海を求めてしまうのであった。
 森は森で、シラキかネジキかの黄葉が残り、ウバメガシを筆頭とした照葉樹の落ち葉がカサコソと音を立てる。ヒメシャラの群落に遭遇した時は、周囲がパーっと赤くなった。
 浜に降りるいくつかの分岐を通り過ぎ、頂上に到着。南に視界が開けて、待ちに待った海だ―!!  やっぱりまたキラキラと光っている。五ヶ所湾の複雑な海岸線とその間に養殖場の仕掛けが浮かぶ。風は冷たいが陽は暖かい。丁度6人分、2人×3脚のベンチが設えてあり、景色共々独占する。この企画にハズレはない。しかもO川さんのシュトーレン付き。
 後ろ髪(そんなもの実際はないが)を引かれながら頂上を離れ、駐車地に直接下るルートを採る。その道の後半には、狭い谷に驚く程立派な石垣が幾重にも連なっている遺跡のような所を通る。石垣の上には既に杉が大きく育っている。おそらく昔々の棚田の跡であろう。平地のない土地柄で、少しでも耕地を確保しようと石を積み上げながら谷を開き登っていった昔の人の労力に皆が驚嘆した。
 さらにこの時季ならでは。この日は様々な木の実と出逢えた。センリョウ、アオキ、サネカズラ等の赤い実は何とか判った。しかし、白い実と黒い実が全く判らず、帰ってからもああだこうだと意見の交換をすることに。白いのは、シロミノコムラサキじゃない?シロウメモドキ? イズセンリョウ! 黒いのは、アオツヅラフジか、サンカクヅルか? とにかく興味を引きずる山であった。
眼下には、五ヶ所浦湾の青い複雑な海が広がり、天気が良く海が美しい。
海を眺めながらゆっくりとランチを楽しんだ。
下山は、途中から内瀬登山口に下山した。

            

 

 


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